水やり三年シリーズ
水やり三年シリーズ、一年目では「水やり」とはなにか?と意外な一面を知っていただきました。
二年目では、「環境」が及ぼす水やりへの影響、ひいては植物へ与える影響がどんなものか、ということをお話ししました。
最終回、三年目は水を「やらない」ことを主に、水やりの適切なタイミングについてお話しします。
水やりは「判断する」作業
植物への水やりは人間に置き換えると食事に近い、と言われることがあります。
人間もお腹が減っているのに我慢させられることは辛いですし、満腹なのに食べろ、と言われると無理だと思うでしょう。
水やりはそういった植物からのサインをもとに、水をやるかやらないかを判断する作業なのです。
水を「やるべき」タイミング
では”植物からのサイン”とはどんなものがあるでしょうか。
- 土が乾いている
これは一番わかりやすく、一般的に水やりを説明するときに必ずと言っていいほど使われます。
土の表面が白っぽく色が変わり、土によっては硬く締まります。
この時に「鉢底から溢れるように…」と言われるのは、前述の空気の入れ替えだけではなく、
一度乾燥しきった土は水をはじくため、しっかり土に水を吸わせるという意味もあります。
- 鉢が軽くなっている
鉢内の水分が無くなると、土のみの重さになるため物理的に鉢が軽くなります。
水をやる前とやった後の重さを覚えると、見た目に頼らない水やりが出来るようになります。
- 葉や茎が元気なく垂れさがっている
これは水枯れギリギリのサインですが、植物の中の水分量を見る方法です。
植物を普段から観察していないとわからないことと、
少しでもタイミングが遅れると鉢ごと枯れてしまう可能性のある難しいサインですが、
植物の本当に水が欲しいタイミングに水やりするのでトラブルが起きにくく、生長に直結します。
このサインを見て水やりが出来るようになると、ほぼ一人前といっても過言ではないでしょう。
水を「やらない」タイミング
では、逆に水をやらない(やるべきではない)タイミングはどのようなものがあるでしょうか。
- 土がまだ湿っている
植物の需要を超え、水分の供給が過多になっているタイミングです。
気温、湿度、風通し…様々な要因がありますが、土が完全に乾ききるまで水やりはストップしましょう。
- 植物の活動が鈍っている
冬季の低温や夏季の高温、休眠中など、植物の活動が抑えられているタイミングでは水分も必要とされず、
少しの水でも鉢内に残ってしまい、腐敗やダメージの原因となる場合があります。
植物が弱っているときもあまり水を必要としないので、生長が見えないからといって無闇に水をやることは避けましょう。
よくある判断ミス
実際に相談が多いケースは
- 思いついたときになんとなく水やり・毎日少量
そういえば最近やってないなあ…と水やりすると、
前回の水やりから時間は経っていても、土が乾いていないことはよくあります。
また逆に、乾いていることに気づかず手遅れ…ということも…
また、何も考えず毎日少しずつ水やりすることは植物にとって水やりをしないことより負担になる場合もあるので、
「毎日同じ時間に水やり」ではなく「毎日同じ時間に観察」が一人前への近道かもしれません。
最後に
さて、いかがだったでしょうか。
最初は難しく感じるかもしれませんし、枯らしてしまうことも少なくありません。
でも、植物の命を借りて、学んでいる。と思えば同じ失敗はできませんよね。
焦らず観察してみてください。きっと少しずつ感覚がつかめたり、
植物の日々の違いに気づけるようになっているはずです。
そう思うと「水やり三年」は植物を見る時間のことかもしれません。
あなたの植物との時間がもっと楽しくなりますように…

