あれ!ん!?これって観葉植物あるある?

ホヤの葉、ピンクの発色が薄くなってきた…?

🌿 連載シリーズ

植物あるある?

育てていると「あれ?ん?」って思う瞬間、ありますよね。
そんなよくある疑問や事例を、一つひとつ丁寧に解説していきます。

📋 シリーズ一覧

Vol.01 接ぎ木ガジュマルから、違う形の葉っぱが出てきた! 公開中
Vol.02 ホヤの葉、ピンクの発色が薄くなってきた…? 公開中

Vol.02

ホヤの葉、ピンクの発色が
薄くなってきた…?

お迎えした時はあんなに鮮やかだったのに、いつの間にか緑っぽく…。
「枯れかけてる?」と心配になりますが、実はよくある自然な変化です。

ホヤ桜らん。販売時の鮮やかなピンクと深緑のコントラストが美しい斑入り葉

この鮮やかなピンク、覚えていますか?

ホヤの中でも>「リップカラー」といった品種は、 葉に鮮やかなピンクの斑(ふ)が入ることが大きな魅力。 お店でお迎えしたばかりの頃は、緑・白・ピンクのコントラストがとても綺麗です。

ホヤ リップカラー。販売時の濃いピンクの斑がくっきりと出た葉のアップ写真

ホヤ リップカラー。お迎え時はこのくらいピンクの発色がはっきりしています。

あれ?1年後、ツルは伸びて成長してるけど、色が薄くなってる…

Q. 育てているうちにピンクの発色が薄くなってきました。これって弱ってる?

大切に育てているうちに、新しく出てくる葉のピンクが薄かったり、ほとんど緑一色になっていたり…という状態になることがあります。 さらによく見ると、葉の形まで少し違って見えることも。

およそ1年経過したホヤの全体写真。つるが伸び葉の緑色が強くなっている様子

およそ1年経過したホヤ。つるはしっかり伸びていますが、葉の色味が変化しています。

1年経過したホヤと販売中のホヤを並べた比較写真。発色の違いが矢印で示されている

左:およそ1年経過のホヤ/右:販売中のホヤ。並べると発色の違いが一目瞭然です。

発色が薄くなったホヤの葉の拡大写真。葉の形状も細長く変化している

拡大してみると、葉の形状そのものも少し細長く変化しているのがわかります。

✅ 枯れているわけではありません!

これは「先祖返り(先祖返り現象)」と呼ばれる、斑入り植物によく見られる自然な変化です。 病気でも、株が弱っているわけでもありません。

なぜピンクの発色が薄れるの?

ホヤの斑入り品種は、葉緑素が少ない「斑」の部分と、通常通り葉緑素を持つ部分が混ざってできています。 このピンクや白の斑は、実は光の量に大きく左右される性質を持っています。

ホヤの葉のうちピンクの発色がほとんど見られない部分を赤丸でハイライトした写真

赤丸の部分のように、新しく伸びた葉ではピンクの発色がほぼ見られなくなることがあります。

お店での管理環境は、屋外や明るい温室など、とても光量が多い場所であることがほとんどです。 それに対してご自宅では、室内の窓辺など光量が控えめになりがち。 この光量の差が、発色の変化につながる一番の理由です。

植物は光が少ない環境では、限られた光を効率よく使うために葉緑素を増やそうとします。 その結果、斑の部分が後退し、緑が強く出てくるというわけです。

発色を戻すには、どうすればいい?

答えはシンプルです。できるだけ明るい場所に置き直してあげましょう。 直射日光が強すぎる場合は葉焼けの心配もあるため、レースカーテン越しなどの明るい光が理想的です。

ホヤの葉に再びピンクの発色が見られるようになった様子のアップ写真

明るい場所での管理を続けると、新しく出てくる葉に少しずつピンクの発色が戻ってくることがあります。

ハンギングスタンドで明るい場所に吊るして管理されているホヤの全体写真

スタンドなどを使って明るい場所で吊るし、しばらくこの状態で様子を見るのがおすすめです。

発色を戻すためのポイント

1 レースカーテン越しなど、できるだけ明るい場所に移動する
2 急に直射日光に当てず、少しずつ光量を増やしていく
3 新しく出てくる葉の発色を気長に観察する
4 既に緑になった葉が再びピンクに戻ることは少ないが、株自体は問題なく成長する

⚠️ 焦らず気長に

発色が完全に戻るまでには時間がかかります。すでに緑になった葉よりも、これから新しく出てくる葉の変化を楽しみに、気長に管理してあげてください。

発色が安定してくると、花も楽しみに

ホヤは環境が整ってくると星形の花が集まった丸い花房を咲かせることでも知られています。 発色や株のコンディションが安定してくることは、花を咲かせるための土台づくりにもつながります。

ホヤの花のイラスト。星型の小花が集まった丸いピンクの花房と緑の葉が描かれている

ホヤの花のイメージ。星形の小花が集まって、まるで小さな花束のような花房になります。

花を咲かせるにはまた別の条件(株の充実度や季節など)が関わってきますが、 その話はまた別の回で詳しく取り上げたいと思います。

まとめ

🌸 ピンクの発色が薄れるのは「先祖返り」と呼ばれる自然な現象
☀️ 原因の多くは光量不足。お店と自宅の環境差が影響している
🪟 できるだけ明るい場所に置き直すことで、発色が戻ってくることがある
緑になっても株は元気。焦らず気長に育てればOK

「あれ?」と思ったときは、焦らず原因を調べてみましょう。 観葉植物を育てる中での「ん?」は、植物のことをもっと知るチャンスです。 次回のVol.03もお楽しみに。